給与と報酬

給与と報酬

杉並区長は給与、議員は報酬

人々が働いた場合、その労働に対して、お金が支払われます。それは賃金、給料、給与、報酬等といわれています。

では給与給料について考えてみましょう。

どちらも雇い主が従業員に対し、労働の対価として取り決めて支払う賃金という点では同じですが、諸手当を含めるか含めないかの違いがあります。
国語辞典によれば、給料は諸手当を含みませんが、給与とは、官公庁・会社などで支給される給料・諸手当の総称=(給料+諸手当て)です。

杉並区長の場合は
「杉並区長等の給与等に関する条例」に基づいて支給されています。

以下は杉並区役所の人事課給与福利係の説明です。

区長の給料月額1,119,700円です。
期末手当の計算式は月額給料に職務加算と監督加算があります。
職務加算=〔月額給料(1,119,700円)+地域手当(162,356円)〕×1.2
監督加算=〔月額給料(1,119,700円)〕×25/100
期末手当の計算は(職務加算+監督加算)×月数
6月は1.825月分、12月は1.905月分、3月は0.25月分、年間合計3.98月分
これによると
区長に対する期末手当の支払い総額は7,237,200円です。
給与支払総額年間22,621,872円になります。
区長の退職金は1年務めると月額給料×450/100、
1期4年務めるとその4倍で約2,000万です。

議員の場合報酬と言われます。

 議員は非常勤の特別職公務員なのです。
地方議員の身分は、兼業、兼職も認められる非常勤の特別職公務員です。
非常勤の職員(議員)にその役務(サービス)の対価として支払われるものが報酬です。その報酬の性格は身分報酬ではなく、労働報酬です。本来、報酬は勤務日数に応じて支払われる「日当」の性格を持つものです。
いろいろ議論はありますが、福島県矢祭町では「日当3万円」にして、議員報酬の削減を図っています。
多くの人は議員の報酬を給与と同様に考え、期末手当をもらって当たり前と勘違いしています。しかし議員報酬について、「地方自治法第203条1項」に基づいて、各自治体の条例で「給与のように支払われる地方議員の報酬」を規定しているに過ぎません。
現実に、私たちの周りで、議員以外で、非常勤の人に多額の期末手当が払われているということはほとんど聞いたことはありません。

杉並区の場合の実額を調べてみました。

杉並区では「杉並区議会議員の議員報酬及び費用弁償に関する条例」を定め、報酬が以下のように支払われています。
別表(第2条関係)
議長 月額 861,200円
 副議長 月額 779,300円
委員長 月額 647,300円
 副委員長 月額 620,300円

議員 月額 599,300円

第8条の2、(略) 第2条に定める議員報酬月額及びその議員報酬月額に100分の45を乗じて得た額の合計額に、3月に支給する場合においては100分の25、6月に支給する場合においては100分の170、12月に支給する場合においては100分の178を乗じて得た額 (略) と、定めています。

議員に払われている年額報酬は
議長14,992,200円  第78代 大熊 昌巳議長(自民党)

副議長13,566,444円 第79代 中村 康弘副議長(公明党)

委員長11,268,522円
・大泉やすまさ(自民、総務財政)・藤本なおや(自無、区民生活)・山本ひろこ(公明、保健福祉)・脇坂たつや(自民、都市環境)・北明憲(公明、文教)大和田伸(自民、議会運営)・金子けんたろう(共産、災害対策特別)・奥田雅子(平和、道路交通対策特別)・上野エリカ(未来、文化芸術・スポーツに関する特別)・吉田あい(自民、議会改革特別)

副委員長10,798,492円
・川原口宏之(公明、総務財政)・浅井くにお(自民、区民生活)・増田裕一(未来、保健福祉)・けしば誠一(平和、都市環境)・上保まさたけ(共産、文教)・横山えみ(公明、議会運営)・井原太一(自民、災害対策特別)・小林ゆみ(自無、道路交通対策特別)・市来とも子(平和、文化芸術・スポーツに関する特別)・島田敏光(公明、議会改革特別)

議員10,432,914円
 上記以外の議員  (議員の所属、委員会等は区議会HPに載っています)

地方議員のメインの仕事は「議会での活動」です。
議員は公共の意思決定にかかわる信託された仕事をきちっと果たし、その労働成果に対して払われるのが報酬です。選挙の時は公約を並べ、当選した議員の実際の活動を見ていると政策・立法活動は首長のみに頼っていて、オール与党化に近い現象になっていないでしょうか。区議会を傍聴すると、活発な議会活動が展開されているとはとても思えません。
議員たちの使命感、やる気に期待したいところです。



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小池都知事と都議の所得は?

小池都知事と都議の所得はいくら?

7月3日の新聞で小池百合子知事と都議の2017年分の所得が公開されました。
それによると
小池知事1147万円、都議所得平均1366万円です。

この金額は知事の給料(都議は報酬)+事業等の収入から税金を引いた2017年分の所得です。
都庁の総務局人事課よれば、「小池知事が決意表明して、都政改革を掲げ、就任以来、条例を改正して、ほぼ、給料を半額にしている」という説明でした。
半減しなければ、都知事の月額給与は地域手当を含み1,747,200円です。
しかも
都知事の場合は、議員と違って退職金があります。
退職金は地域手当を除く月額給与1,456,000円×50%×在職月数で計算するので、1期都知事を務めると約3490万円の退職金が付くということでした。

都議は議員報酬を2割削減 議長の報酬額は約1700万円、議員報酬は約1400万円となります

議会局総務部によれば「議員は都知事の所得を下回ることということで2割削減とした」という説明でした。都議の議員報酬は2017(平成29)、18(平成30)年の第一回定例会議で、2割削減を決めたということです。(2019年3月まで2割削減を決定)

下記の条例は都議の正規の報酬です。ここから2割削減しています。
○東京都議会議員の議員報酬、費用弁償及び期末手当に関する条例
第二条 都議会議員の議員報酬の額は、次のとおりとする。ただし、二以上の職にあるときは、額の多い方とする。
議長 月額 百二十七万一千円
副議長 月額 百十四万七千円
委員長 月額 百五万九千円
副委員長 月額 百四万円
議員 月額 百二万二千円


都議の期末手当は
月額報酬×職務加算(1.45倍)×月数(6月は1.625カ月、12月は1,775カ月)
都議の期末手当は6月、12月の2回で合計3.4カ月分です

これに対して杉並区の場合は、6月、12月、3月の3回あります。
議員には退職金はありません。

参考までに書きますと都議の政務活動費は月額50万円年額600万円です。)

杉並区の場合の区長、議長の収入もみてみましょう。
なんと
杉並区長や杉並区議会議長は、小池知事より多くの収入を得ているのがわかりました。

詳しく説明しますと
「杉並区長等の給与等に関する条例」に基づき、
田中区長に対する給与支払総額は年間22,621,872円です。
1期4年間務めると退職金は約2000万円です。

議員報酬は「杉並区議会議員の議員報酬及び費用弁償等に関する条例」に基づいて、
1年間の報酬は、議長は14,992,200円議員は10,432,914円です。

<給与や報酬の細かい計算の方法は次回書きます。>

このように

小池都知事と比較して、杉並田中良区長、杉並区議会大熊昌巳議長のほうが収入が多いのです。
このことを皆さんはどう思われますか。

「【地方議員の逆襲】 佐々木信夫著、講談社現代新書」のP102に「海外の地方議員の報酬」が載っています。これによると「アメリカの州議員で年間約400万円、100万人以上都市で約950万円、それ以外は約50万円。ドイツでは州議員が約620万円、それ以外は約50万円。イギリスでは約73万円(実費弁償)・・
 
日本の議員報酬は世界的に見てとても高いと思います。

選挙と供託金、ほか

選挙と供託金、ほか

6月24日の杉並区長選挙と区議の補欠選挙、
投票率32%
でした
杉並区役所HPによれば当日の有権者数は468,921人です。
区長選の投票者数は150,163人 投票率は32.02%
杉並区議会議員補欠選挙の投票者数は150,112人、投票率は32.01%
区長選と区議補選で投票者数に51人の差があります。51人の人は区議選には投票しなかったことになります。

では供託金はいくらなのでしょう?
供託金 区長選は100万円、区議選は30万円

得票数が有効投票者数の1/10に満たない場合は、供託金は没収されます。
公職選挙法92条により、区長選の供託金は100万円です。
今回の選挙では
みなみ俊介候補は100万円の供託金を没収されます。没収された場合は、区内529か所のポスター掲示板に貼ったポスター代などは公費負担がないので、自分で払わなければいけません。

区議選の場合は、議員定数が48人なので有効投票数の1/48の1/10ということで、今回は没収された候補者はいません。

これがその選挙の得票結果です。

杉並区長選挙
   候補者氏名   得票数    得票率(%)
当選 田中 良    73,233      50.30
    三浦ゆうや   37,067      25.46
    木梨 もりよし 29,806      20.47
    みなみ 俊輔   5,467      3.75

杉並区議会議員補欠選挙
候補者氏名   得票数    得票率(%)
当選 小川宗次郎   43,239    29.99 
当選 関口健太郎   41,748    28.95
    野垣あきこ    26,691    18.51
    奥山 たえこ   16,977    11.77 
    佐々木 ちなつ  9,445    6.55
    生田 なおふみ  6,073    4.21


日本の供託金は世界一高い

第15回開高健ノンフィクション賞受賞作「黙殺ー報じられない“無頼系独立候補”たちの戦いー」(集英社、著者畠山理仁)という本が、話題になっています。
この本のP132~133に供託金のことが書いてあります。

日本で供託金制度ができたのは1925年。普通選挙法が制定された年です。当時の供託金は2000円。公務員の初年俸の2倍にあたる高額。
衆議院選挙区の供託金は1975年に100万円、1982年に200万円、1992年に300万円となりました。国政の比例で出ると600万円です。
海外を見ると
フランス、ドイツ、イタリア、アメリカなどは供託金制度そのものがない。
供託金制度がある国でもイギリスは7万5千円程度、カナダが9万円程度、オーストラリア(下院)が9万円程度、高いといわれる韓国でも150万円程度です。

黙殺」のP223に2016年10月24日のスギナミジャーナルの記事をもとに、以下のことが書かれています。

2016年の〈都知事選で落選した増田寛也は落選の1か月後の2016年9月1日、東京都杉並区に非常勤顧問として採用された。田中良・杉並区長は都知事選で増田を応援していたが、非常勤顧問のポスト新設は事前に区議会で議決されることなく、条例ではなく規則の変更という議決不要の方法で行われたという。増田の報酬は月35万円。採用直後の1カ月の出勤は、わずか2日だった。
 選挙で堂々と政策を訴えた中川(注、候補者名)は落選した。しかし、これに先立つ区長選挙で「非常勤顧問のポスト新設」を政策に掲げなかった田中区長が増田を採用しても、その座は追われない。選挙をきっかけに、こうした「権力の不思議さ」を考えるのも、記者や有権者の仕事ではないだろうか。〉

杉並区選挙管理委員会に「立候補者が公約を守らなかった場合はどうなりますか」と電話で聞きました。
選管の答えは「公職選挙法にはそのような規定がありませんので問題はありません」ということでした。

区議補選をやっても欠員のまま(杉並区の場合)

区議補選をやっても欠員のまま(杉並区の場合)

杉並区長選挙と杉並区議会議員補欠選挙
選挙に係る費用はなんと1億8996万円

6月24日(日)は杉並区長選挙と区議会議員補欠選挙(2名)があります。ぜひ投票に行きましょう。杉並区選挙管理委員会によれば、選挙に係る費用として1億8996万円の予算を計上しているということでした。開票は投票翌日の6月25日です。

4年前の区長選、区議補選の投票率は28.79%
前回の2014(平成26)年6月29日の選挙の投票率は28.79%でした。当時、有権者数は450,734人、投票者数は129,781人でした。
有権者が18歳以上に引き下げられたので、投票率を上げましょう。

しかし
今回、区議会議員の補欠選挙を行っても議員の1人は欠員のままです。
区議会議員の補欠選挙の欠員は2人と選挙公報に書いてあります。しかし、告示日現在、議員の欠員は3人になりました。
それなのになぜ補欠選挙で選ばれるのは2人だけなのでしょうか?
以下は選挙管理委員会法規担当の説明です。
「原田あきら議員が2017年3月31日に辞職、・小泉やすお議員が2017年6月19日に死亡したので欠員2人。木梨もりよし議員が辞職せずに区長選に立候補したので公職選挙法90条に基づき自動失職しました。

公職選挙法第90条(立候補のための公務員の退職)
〈・・届け出により公職の候補者となったときは・・その届出の日に当該公務員たることを辞したものとみなす。〉という規定に基づき、慣例上、選管では〈自動失職〉という語を用いています。告示日の前日までに議員を辞職することを届け出れば、議長から選管に通知が来て欠員となります。」との説明でした。

ところが
木梨議員は辞職願をださずに自動失職なので、補選の被選挙数には反映されないので欠員は2人のままです。
杉並区議会 杉並区公式ホームページには、以下のように記載されています。

杉並区議会からのお知らせ杉並区議会
6月17日付で木梨もりよし議員が辞職しました。
区議会事務局によれば「木梨議員からの辞職の申し出はありませんが、公職選挙法90条に基づき、辞職扱いになります。報酬は日割りなので、6月17日分まで出ます。期末手当満額です」


きちんと辞職していれば、補欠選挙は3名選べたということです。

高額の税金を使って、選挙を行いますが、前回同様、区議補選を行っても、また議員の欠員が生じる区議補選です。何かおかしくないですか?

田中良杉並区長の出張と専用車運転日誌

田中良杉並区長の出張と専用車運転日誌

4月12日と6月8日のブログに書きましたが、杉並区は区長・議長の予定表を毎日、破棄し、開示請求を出さないとわからないと言っています。
ところが開示請求を出しても、開示された予定表の「出張」は黒塗りされていることが多くあり、区民にはわからないようになっています。

なんと区長が庁舎から離れる時はすべて出張と記載されているのです。
総務部秘書課長林田信人氏は「「区長予定表のタイトル欄に記載している『出張』は、公務に限らず外出先での予定に慣例的に用いているものです。
従いまして、杉並区職員の旅費に関する条例に規定する『出張』と同じ意味で用いているものではございません」と答えました。つまり、庁舎から離れた行動はすべて「出張」と記載するとのことでした。出張と書かれていても、公務か私用か不明です。

では区長の専用車運転日誌をみてみましょう。

区長が出張するときはほとんど専用車(いわゆる公用車)を利用しています。
「専用車運転日誌」は5年間保存で、情報公開請求を出せば、誰でも見ることができます。区長の専用車はトヨタのクラウン、番号は「杉並310さ2671」です。
ちなみに管理委託車両は10台 委託契約金は年間74,973,600円
杉並区には管理委託車両が10台あります。・区長・区議会議長・副区長用2台・教育長の各専用車5台と共用車が5台です。委託先は調布市調布ヶ丘3-6-3の大新東株式会社。2018(平成30)年度の契約金は74,973,600円です。

3月16日(金)の予定は一日中、出張でした。
9:45~11:50 中瀬中学校卒業式(中瀬中学校)
12:30~13:30 さいかち会意見交換会(楼外楼吉祥寺店吉祥寺第一ホテル3階)
14:40~16:40 区長会総会(区政会館)
18:30~20:30 黒塗りとの懇親会(黒塗り港区赤坂黒塗り

この日の区長「専用車運転日誌」はどうなっているのでしょうか?
9:15~23:30 役所~区内各所~武蔵野市~千代田区各所~港区~区内各所~役所
(専用車は役所にあるので、役所から出発し、役所に戻ってきます。区長の乗降場所は書いてありません)

次は4月11日(水)の出張です。
10:00~11:00 黒塗り様告別式  黒塗り大田区 黒塗り
    専用車日誌 8:00~11:30 役所~区内各所~大田区~役所
18:00~20:00 黒塗りとの懇談(黒塗り港区赤坂黒塗り
専用車日誌 17:30~22:15役所~港区~区内各所~役所

専用車日誌を見ていると、帰りが遅い日があります。4月、5月分では22時以降に役所に帰ってくる日が11回もありました。
運転手さんは役所に戻った後、車の点検や清掃があります。5月7日、5月21日は点検、清掃が終わったのが24時でした。運転手さんは大変ですね。